ぎっくり腰(急性腰痛症)のリハビリ治療と症状,原因を解説

ぎっくり腰は日常生活を送る上で若年者でも発症しやすい腰痛症の1つです。

ぎっくり腰に対するリハビリはエビデンスが不確かなものが多いですが順序立てて行うことで痛みの緩解に貢献することが可能です。

今回はぎっくり腰の症状、原因、リハビリ治療に関して記載します。

スポンサーリンク
レクタンダル(大)

ぎっくり腰(急性腰痛症)の症状

ぎっくり腰は中腰で重い物を持ち上げる際などに急激に生じる腰痛症の総称です。

日本ではぎっくり腰は急性腰痛症とも呼ばれています。

欧米では激痛が由来となり魔女の一撃と呼ばれています。

年齢を問わず発症し、多くのぎっくり腰は疼痛が緩解するまでに数日~2週間の期間を要します。

ぎっくり腰を発症してから1日~2日は絶対安静が必要です。

1日~2日経過しても疼痛が軽減しない場合は医療機関への受診を推奨します。

ぎっくり腰に加えて腰椎圧迫骨折や椎間板ヘルニアを併発していないか画像診断を行いましょう。

ぎっくり腰(急性腰痛症)の原因

腰痛の原因は大きく3つに大別されます。

・骨性原因→腰椎圧迫骨折など

・関節性原因→腰椎椎間板ヘルニアなど

・筋性原因→筋筋膜性腰痛症など

ぎっくり腰は筋性原因と関節性原因が複合して生じることが多いです。

中でも主症状である激痛の発生要因は筋性原因(筋繊維の損傷・断裂)である可能性が高いです。

過剰に腰を捻った際や中腰で重い荷物を持つ際、急激かつ過度な筋伸張や筋短縮が生じます。

急激かつ過度な筋伸張や筋短縮により筋繊維の損傷・断裂が生じ激痛が発生します。

関節性原因は腰椎の椎間板内圧の上昇で生じます。

過剰に腰を捻った際や中腰で重い荷物を持つ際、腰椎の椎間板内圧が高まります。

椎間板内圧の上昇により椎間関節の関節包・後縦靭帯の損傷や洞神経圧迫が生じます。

上述した機序により筋性原因と関節性原因が複合しぎっくり腰が形成されることが多いです。

スポンサーリンク
レクタンダル(大)

ぎっくり腰(急性腰痛症)のリハビリ治療

ぎっくり腰(急性腰痛症)のリハビリ治療の原則は安静期間を最小限とすることです。

具体的には安静期間は1~2日、多くて数日が望ましいです。

理由としてはぎっくり腰の激痛の主原因が筋性に由来するためです

長期の臥床は筋緊張異常や筋委縮を助長し筋性原因の治癒を遅延させ、筋筋膜性腰痛症の発生確立が高まります。

同時に姿勢保持に貢献する赤筋繊維は臥床時間の延長と共に委縮しやすい特徴があります。

このようにぎっくり腰に対する安静期間の延長はデメリットが多いです。

ぎっくり腰に対するリハビリの流れを時系列で記載します。

・安静期間のリラクゼーション指導

・日常生活指導

・過緊張筋のストレッチ

・脊柱起立筋を主体とした筋トレ

安静期間のリラクゼーション指導

ぎっくり腰を呈してから1~2日は絶対安静の期間です。

背臥位にて両膝下にクッションを入れる姿勢や側臥位にて両股関節・膝関節を曲げる姿勢で安静を保持することを指導します。

安静期間中、腰にズキッと疼痛が出現しない姿勢を理解して頂きつつ、深呼吸を併用し全身の緊張が高まらないようリラクゼーションを図ります。

日常生活指導

安静期間が経過したら離床し日常生活動作を遂行しますが、ぎっくり腰は再発しやすい疾患です。

中腰姿勢とならないように片膝をついて物を取る、急に振り向かないなどの生活指導を実施し再発予防を図ります。

腓腹筋・脊柱起立筋・ハムストリングスなどの過緊張筋のストレッチ

ぎっくり腰の再発を予防するには体幹伸展筋に貢献する脊柱起立筋の筋力増強が必須です。

脊柱起立筋は赤筋繊維も白筋繊維も鍛える必要性が高い筋肉です。

赤筋繊維を鍛えることで筋張力が担保され、中腰姿勢などで椎間板内圧の軽減が期待できます。

白筋繊維を鍛えることで重い物をもつ際などに瞬発的な筋収縮が得られ、筋損傷・筋断裂の再発予防が期待できます。

しかし脊柱起立筋の筋トレは過緊張などの筋緊張異常を取り除いてから実施する必要があります。

理由は関節可動域の狭小化と筋緊張異常の発生を予防するためです。

そのため過緊張を認める筋の緊張緩和をストレッチとマッサージでほぐし筋虚血を是正します。

特に後方筋膜を形成する筋肉(腓腹筋・脊柱起立筋・ハムストリングス)は過緊張を呈しやすいため重点的に展開します。

また骨盤の前後傾に関与する筋肉も過緊張が生じていないか評価し、必要に応じてストレッチとマッサージを展開します。

脊柱起立筋を主体とした筋トレ

十分に緊張緩和が図れたら脊柱起立筋の筋トレを実施します。

腰痛の出現に留意しつつダイアゴナルなどの低負荷のメニューから開始し徐々に運動負荷量を増大していきます。

赤筋繊維と白筋繊維、双方の筋力増強を図りぎっくり腰の再発を予防します。

まとめ

ぎっくり腰の症状、原因、リハビリ治療に関して記載しました。

ぎっくり腰に対するリハビリのエビデンスは確立された物が非常に少ない現状があります。

その中でぎっくり腰(急性腰痛症)再発予防の観点を念頭にリハビリ治療方法を記載しました。

記載した内容が皆さんの臨床の一助となれば幸いです。

スポンサーリンク
レクタンダル(大)
レクタンダル(大)