パーキンソン病は進行性の神経難病です。
疾患の特性上完治は困難ですが、薬物療法とリハビリ治療を主軸に進行の遅延が可能です。
今回はパーキンソン病のリハビリ治療(ガイドライン参考)と症状、検査方法、治療する薬剤を中心に記載します。
目次
パーキンソン病とは?
パーキンソン病が生じる原因は諸説ありますが、何らかの理由で中脳黒質の脳細胞変性により生じる説が有力です。
中脳黒質の変性によりドパミン欠乏とアセチルコリン増大が生じると錐体外路症状が出現します。
錐体外路症状が生じる理由はドパミン欠乏とアセチルコリン増大により大脳基底核のループ回路が障害されるためです。
大脳基底核は大脳皮質-大脳基底核-視床-大脳基底核のループ回路を形成し運動調節を図っています。
ドパミンの欠乏はループ回路における大脳基底核から視床への出力過多を生じさせ錐体外路症状が出現します。
パーキンソン病の検査と診断基準
パーキンソン病の診断は厚生労働省のパーキンソン病診断基準を用います。
パーキンソン病の診断には以下の3つの評価・検査が用いられます。
・自覚症状(①安静時振戦、②動作緩慢、③歩行緩慢)の有無
・錐体外路徴候(①4~6回/秒の安静時振戦、②無動・寡動、③筋固縮、④姿勢反射障害)の有無
・臨床検査(①血液検査や薬物検査などの一般的な検査、②CT、MRI等の脳画像検査)の異常の有無
上述した評価・検査を踏まえた上で診断します。
具体的には、以下の①~⑤すべてを満たす場合にパーキンソン病と診断されます。
①自覚症状で上記のいずれか1つ以上の症状を認める。
②錐体外路徴候で上記のいずれか1つ以上の症状を認める。
③経過が進行性である。
④臨床検査で異常を認めない。
⑤抗パーキンソン病薬で明らかな症状改善を認める。
パーキンソン病は中脳黒質の変性で生じますが診断基準の1つにCT画像検査(臨床検査)で異常がないことが挙げられます。
この理由は、中脳黒質は小さな組織であり変性の有無がCT、MRI画像検査で判別困難であるためです。
パーキンソン病に似た症状を呈する疾患は非常に多いです。
しかし類似疾患は臨床検査(血液検査と薬物検査、CT、MRI等の脳画像検査)で異常所見を認めるため鑑別が容易に可能です。
パーキンソン病の症状
パーキンソン病の主症状は錐体外路症状であり代表的な症状は4大徴候と言われます。
パーキンソン病の錐体外路症状(4大徴候)は以下の通りです。
・安静時振戦
・筋固縮
・姿勢反射障害
・無動(寡動)
以下に4大徴候を解説します。
4大徴候の機序は不明確ですが安静時振戦以外の機序を錐体外路の経路から考察しました。
あくまで一考察としてですが、臨床に反映して頂ければ幸いです。
安静時振戦
振戦は律動的な筋活動を示す不随意運動です。
振戦の要因は中枢性(脳)と末梢性(筋・固有感覚など)に分類されます。
パーキンソン病は中脳黒質の病変であり、中枢性要因で安静時振戦が生じます。
パーキンソン病で生じる安静時振戦は左右差が存在し回数は4~6回/秒程度です。
筋固縮
筋固縮は筋緊張異常(亢進)の1つです。
筋固縮は大きく分けて以下の2つの種類が存在します。
・鉛管現象
・歯車現象
関節運動開始から終了まで一様に抵抗のある固縮を鉛管現象といいます。
関節運動開始から終了まで抵抗が断続的にみられるものを歯車現象といいます。
筋固縮は四肢と頸部の筋肉に生じやすいです。
四肢に筋固縮が生じる機序を考察
錐体外路の1つである延髄網様体脊髄路は四肢の筋緊張を調節します。
延髄網様体脊髄路が障害されると錘内筋繊維からα運動ニューロンへ投影するⅡ群繊維が破綻します。
結果、筋断裂が生じない筋伸張でもα運動繊維が発火し筋緊張が亢進します。
錐体外路の1つである赤核脊髄路は屈筋に作用する錐体路を補助し関節屈曲を促進します。
赤核脊髄路が障害されると屈筋群の収縮活動が高まります。
筋緊張亢進下で更に屈筋群の筋収縮活動が高まっている状態では関節運動による筋伸張に抵抗が生じます。
肘関節の伸展で考えると
延髄網様体脊髄路の障害割合が大きければ一様に抵抗のある鉛管現象が生じる可能性があります。
延髄網様体脊髄路に加え赤核脊髄路が障害されれば屈曲による抵抗を断続的に認める歯車現象が生じる可能性があります。
頸部に筋固縮が生じる機序を考察
錐体外路の1つである橋網様体脊髄路は頸部・体幹の筋緊張を調節します。
上述した機序と同様に、橋網様体脊髄路が障害されると錘内筋繊維からα運動ニューロンへ投影するⅡ群繊維が破綻します。
結果、筋断裂が生じない筋伸張でもα運動繊維が発火し筋緊張が亢進します。
錐体外路の1つである視蓋脊髄路は頭頸部の関節運動に作用する錐体路を補助し関節運動を促進します。
視蓋脊髄路が障害されると頸部周囲筋の収縮活動が高まります。
筋緊張亢進下で更に頸部周囲筋の筋収縮活動が高まっている状態では頸部の運動による筋伸張に抵抗が生じます。
頸部屈曲で考えると
橋網様体脊髄路の障害割合が大きければ一様に抵抗のある鉛管現象が生じる可能性があります。
橋網様体脊髄路に加え視蓋脊髄路が障害されれば運動方向に対する抵抗を断続的に認める歯車現象が生じる可能性があります。
姿勢反射障害
姿勢反射障害では体幹前傾姿勢となり姿勢保持が障害され歩行ではすり足が出現します。
延髄網様体脊髄路の障害で四肢の筋緊張が亢進します。
橋網様体脊髄路の障害で頸部・体幹の筋緊張が亢進します。
その状態下で赤核脊髄路が障害されると屈筋が優位に促通され下記の円背姿勢が生じます。
・膝関節屈曲
・股関節屈曲
・骨盤後傾
・胸椎過後弯
・頭頚部前方突出
長期化すると筋短縮や過緊張、筋性・関節性・骨性の拘縮を出現させ関節運動を制限します。
具体的には以下の筋緊張異常と筋力低下が生じ関節運動が制限されます。
・股関節持続屈曲による腸腰筋短縮
・関節運動低下により赤筋繊維保有量が多い中殿筋が筋委縮
・中殿筋の筋力低下を股関節内転筋の過緊張で代償
・ハムストリングスの短縮
股関節を中心に関節運動が制限された結果、すり足様の歩行が出現します。
無動
無動より軽度の場合を寡動といいます。
寡動と無動の根本的な要因は大脳基底核から視床への出力過多による運動抑制です。
他の要因として円背姿勢の体幹屈曲角度増大と股関節屈曲角度増大により股関節屈曲動作で下肢を振り出せないことを推察しました。
パーキンソン病では上述した機序で頸部・体幹・四肢の筋緊張が亢進し屈筋が優位に促通されます。
股関節屈曲動作は腸腰筋の求心性収縮による作用が主です。
赤核脊髄路の障害により腸腰筋は優位に促通されますが、円背姿勢で体幹屈曲角度が増大した状態から股関節屈曲の振り出しを行うにはかなりの腸腰筋の求心性収縮力を要します。
加えて赤核脊髄路の障害により体幹屈曲も優位に促通されるため時間経過と共に体幹屈曲角度が増大すると、腸腰筋の求心性収縮は力負けし下肢の振り出しが阻害されます。
結果として寡動や無動の症状であるすくみ足が出現します。
すくみ足が重症化すると歩行にて小刻み歩行と突進現象が出現します。
健常者が小刻み歩行や突進現象を真似て前方に重心が移動しすぎた場合、瞬発的に下肢伸筋の筋緊張を亢進させ下肢支持性を担保し転倒予防します。
もちろん他の立ち直り反応やSTEP反応の複合的に関与し転倒を予防します。
健常者は頭部に加速度を感知すると反射的に伸筋を中心に筋緊張が亢進することで体平衡を保ち姿勢制御する前庭脊髄反射が正常に機能しています。
錐体外路の経路である内側前庭脊髄路と外側前庭脊髄路が障害されると頭部に加わる加速度の感知が障害されます。
その結果、前庭脊髄反射が遅延・消失します。
加えて赤核脊髄路は伸筋を抑制するよう作用するため、瞬発的に下肢伸筋の筋緊張を亢進させ下肢支持性を担保できません。
その結果、体幹前傾姿勢の増大に伴う重心前方移動の矯正が困難となり、小刻み歩行と突進現象が出現すると推察します。
錐体外路の経路が分かりやすく学べた書籍がこちらです。
パーキンソン病の重症度分類
パーキンソン病の重症度分類にはHoehn&Yahr(ホーン&ヤール)の重症度分類が用いられます。
Hoehn&Yahr(ホーン&ヤール)の重症度分類はステージⅠからステージⅤまでの5段階に分類可能な評価尺度です。
ステージⅠ:一側性のパーキンソン症状。
ステージⅡ:両側性のパーキンソン症状。
ステージⅢ:姿勢反射障害を認める。日常生活の介助は不要。
ステージⅣ:歩行はかろうじて介助なしで可能。
ステージⅤ:ベッド・車椅子生活。日常生活に介助を要する。
パーキンソン病を治療する薬剤
パーキンソン病は中脳黒質の変性によりドパミン欠乏とアセチルコリン増大が生じます。
そのため薬剤の作用は大まかに2分化されます。
・ドパミンの欠乏予防
・アセチルコリンの増大予防
ドパミンの欠乏を予防する薬剤
・レボドパ製剤→ドパミンの補充
・ドパミン受容体作動薬→ドパミン受容体を活性化
・MAO-B阻害剤→ドパミンの分解抑制
・コムト阻害剤→ドパミンの分解抑制、wearing-off現象改善
アセチルコリンの増大を予防する薬剤
・抗コリン作動薬→アセチルコリンの働きを抑制
レボドパ製剤はwearing-off現象に注意
レボドパ製剤は高い効果が期待できる反面wearing-off現象が生じるというデメリットが存在します。
wearing-off現象とはレボドパ製剤を繰り返し服用することで生じる薬効時間の短縮です。
対象者は薬効時間の短縮を自覚可能なため、レボドパ製剤の服用量を増大し対応する傾向にあります。
その結果wearing-off現象が進行し薬効時間が更に短縮するという悪循環が生じます。
コムト阻害薬はwearing-off現象の改善が期待できる薬剤でもあります。
パーキンソン病のリハビリ治療(ガイドライン参考)
ガイドラインに記載されているパーキンソン病のリハビリの原則は以下の通りです。
「リハビリは薬効が効いている時間帯に行う」。
これは上述したwearing-off現象やon-off現象を考慮し、体が動かしやすい時間帯ではリハビリ効果が最大限発揮できるという理論に基づいています。
具体的なリハビリ方法はHoehn&Yahr(ホーン&ヤール)の重症度別にリハビリを展開します。
ステージⅠ・Ⅱ・Ⅲのリハビリ治療
上述した4大徴候が生じる機序の考察で述べましたが、すり足や小刻み歩行・突進現象は姿勢反射障害と筋固縮、無動が深く関与します。
筋固縮と無動はステージⅠから出現します。
しかし筋固縮と無動に対する根本的なリハビリ治療はないため薬物治療が主となります。
そのため理学療法ではステージⅢから症状が本格化する姿勢反射障害の予防と進行遅延を目的としたリハビリを展開します。
具体的には円背姿勢の予防や姿勢矯正を図ります。
長期的な視点では、円背姿勢を呈する拘縮要因が筋性から骨性に移行しないようにリハビリを展開します。
円背は脊椎湾曲症の一種で胸椎が過後弯した状態をさします。
胸椎過後弯の機序は胸椎以下の筋力低下や過緊張、骨性変化が主要因で生じます。
胸椎過後弯を呈する一例を以下に述べます。
・胸椎レベル:僧帽筋中部・下部繊維の筋力・筋出力低下や大胸筋の過緊張が生じると胸椎過後弯が形成。
・腰椎レベル:脊柱起立筋の筋力低下により骨盤前傾が減弱し骨盤後傾。運動連鎖により胸椎過後弯が形成。
・下肢レベル:ハムストリングスの短縮により股関節・膝関節屈曲。運動連鎖により骨盤後傾し胸椎過後弯が形成。
胸椎過後弯が生じると運動連鎖で頭頚部が前方突出し肩峰より耳垂が前方に位置する姿勢となり上位頸椎は過伸展、下位頸椎は屈曲します。
頭部前方突出により骨性(頸椎)のみでは支持しきれず、頸部周囲筋を過緊張させ頭部を支持します。
その結果、頸部周囲筋に過緊張が生じます
リハビリ治療では、胸椎過後弯を生じさせる過緊張筋の緊張緩和を図りつつ、筋力・筋出力低下を認める筋の筋力増強を行い円背姿勢の予防・矯正を図ります。
姿勢矯正には筋硬度が高い遅筋繊維(赤筋繊維)を中心にトレーニングする必要があります。
特に僧帽筋中部・下部と脊柱起立筋・多裂筋の筋力トレーニングは筋力・筋出力低下で生じている円背改善には必須レベルです。
背骨の構造と作用はイメージし難いですが、下記の書籍は写真や図が多く理解しやすい一冊です。
ステージⅢの後期からⅣのリハビリ治療
ステージⅢの後期からステージⅣにかけては姿勢反射障害が本格化します。
姿勢反射障害も骨性の拘縮が主原因で生じることが多く、すくみ足や突進現象の出現頻度が高まります。
リハビリでは環境調整と運動療法の2つを主軸に展開します。
環境調整では転倒予防を主目的に歩行器の選択と導線の確保を行います。
運動療法では円背姿勢矯正に加え歩行練習と咳嗽強化のリハビリを展開します。
理由としては、歩行能力はステージⅤまで保たれやすく、ステージⅣの後期からステージⅤにかけては嚥下障害の発生率が高まるためです。
歩行練習では日常生活で導入しているレベルより一段階、歩課題難易度が高い練習を実施します。
咳嗽力強化のリハビリでは相分け別に以下の目的で行います。
・吸気相における肺気量増大
・圧縮相における声門閉鎖力増大
・排除相における呼気筋力増大
吸気相のリハビリ
吸気相における肺気量増大のアプローチは胸郭拡張を阻害する過緊張した筋の緊張緩和が主になります。
胸郭拡張は特に肋間筋の短縮や過緊張で制限されます。
肋骨間に両指先端を滑りこませ肋骨間を軽く離開しつつ持続伸長させることで肋間筋の緊張緩和を図ります。
胸郭拡張の指標は胸郭拡張差です。
最大吸気と呼気後における胸囲の差を腋窩部、剣状突起部、第10肋骨部の3部位で測定します。
大胸筋の過緊張や肩甲骨の外転位保持、僧帽筋中部・下部繊維と大・小菱形筋の筋委縮も胸郭拡張制限因子のため改善を図ります。
圧縮相のリハビリ
圧縮相における声門閉鎖力増大アプローチについて記載します。
声門は披裂軟骨の回転運動により開閉します。
披裂軟骨内転は声門閉鎖、外転は声門開口に作用します。
披裂軟骨内転は外側輪状披裂筋と披裂横筋の求心性収縮と等尺性収縮によって生じます。
リハビリアプローチでは息こらえを利用し外側輪状披裂筋と披裂横筋の筋出力及び筋力増強を複合的に図ります。
具体的には以下の方法が簡易的かつ有用です。
・プッシング→壁を5秒前後持続的に押す。
・ブリング→両手を前で組み5秒前後持続的に左右外側へ引く。
動作中は強い息止めを行います。バルサルバ効果による血圧上昇に留意しリスク管理しつつ行ってください。
声門閉鎖の指標には最長発生持続時間(Maximum Phonation Time:MPT)が用いられます。
MPTは最大吸気時から母音を持続発声した時間です。
先行研究では、MPT9秒以下は呼吸機能や声門閉鎖に異常がある一指標であることや、誤嚥性肺炎が生じないために必要なMPTのカットオフ値は10.3秒であることが報告されています。
排除相のリハビリ
排除相の呼気筋力増大は腹直筋の筋力増強練習を主体に実施します。
腹直筋の筋トレは上部・中部(ニータッチ・クランチ)と下部(ツーレッグ・スパイン・リフト)を分け実施します。
また経験上、咳嗽力低下者の問題点は排除相よりも吸気相の吸気不十分と圧縮相の気道虚脱が主であることが多いです。
そのため排除相単体の相分け練習の選択も重要ですが、吸気相・圧縮相を複合した以下のような練習方法も取り入れる必要があります。
・最大吸気からのブローイング(コップに水をいれストローで泡立つよう努力呼気する)
・最大吸気から風船を膨らませる(課題難易度が高ければまき笛を使用。もしくはまき笛を切って使用)
複合した相を絡めた練習の方が、相対的に咳嗽力の強化に繋がることは多いですし効率化が図れるため推奨します。
高頻度のブローイングによる過呼吸に留意しリスク管理して行ってください。
随意的な咳嗽力の指標には最大呼気流量(Cough peak flow:CPF)が用いられます。
CPFは随意的な咳嗽における息の強さを表す指標です。
測定するにはピークフロウメーターという専用機器を用います。
最大吸気位から随意的に最大の咳嗽を2~3回試行し最大値を最大呼気流量として選択する場合が多いです。
ピークフロウメーター測定の絶対条件として対象者が指示従命可能であることが挙げられます。
先行研究では自己喀痰には240l/min以上、誤嚥性肺炎を生じさせない為には140L/min以上のCPFが必要であることが報告されており1つの指標となります。
ステージⅣの後期からⅤのリハビリ治療
ステージⅣの後期からⅤでは歩行障害と誤嚥性肺炎のリスクが高まります。
リハビリでは歩行練習と誤嚥性肺炎の予防のリハビリを主軸に展開します。
歩行練習では日常生活で導入している歩行レベルで練習を実施し、強い疲労感が生じないよう留意します。
誤嚥性肺炎予防のリハビリでは呼吸・嚥下のリハビリを実施します。
姿勢反射障害で上位頸椎過伸展が保持されると、下顎が引き下がり開口角度が増大します。
持続した開口は口腔乾燥を引き起こし誤嚥性肺炎が生じるリスクが増大します。
そのためマスク着用などの環境調整で口腔乾内乾燥を予防しつつ口腔ケアを施行し常在菌の減少を図ります。
同時に可能であれば定期的なネブライザーを施行し口腔内乾燥を是正します。
呼吸リハビリでは残存機能に応じ上述したブローイングやまき笛で複合した相の機能強化を図ります。
ベッド主体の生活の場合は体位ドレナージやスクイージングを主体に展開し中枢気道に痰を移動させ喀痰を促通します。
口腔外への喀痰が理想ですが、困難な場合は吸引も併せて施行し呼吸苦の軽減を図ります。
まとめ
パーキンソン病のリハビリ治療(ガイドライン参考)と症状、検査方法、治療する薬剤を中心に記載しました。
進行性の疾患だからこそ進行をくいとめることにリハビリの意義があります。
特に姿勢反射障害の予防や遅延、歩行動作能力維持、誤嚥性肺炎の発症予防のリハビリは優先的に実施すべきだと思います。