OKCとCKCはリハビリでどう違うの?

リハビリを展開する上でOKCとCKCの運動連鎖の違いを理解し効率的にリハビリを展開することは重要です。

OKCとCKCはそれぞれメリット・デメリットがあります。

今回はOKCとCKCの概要と相違点(違い)を中心に記載します。

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OKC(開放性運動連鎖)とCKC(閉鎖性運動連鎖)とは?

OKC(Open Kinetic Chain)は開放運動連鎖、CKC(Close Kinetic Chain)は閉鎖運動連鎖とも言われます。双方の概要を以下に記載します。

OKCとは?

OKCは手足が固定されていない(open)状態下での運動の総称です。

厳密には境界線が曖昧な運動もありますが、大まかな認識としてはベッド上で手足が固定されていない状態下での非荷重運動がOKCです。

SLRやパテラセッティング等がOKCにあたります。

CKCとは?

CKCとは手足が固定された(close)状態下での運動の総称です。

厳密には境界線が曖昧な運動もありますが、大まかな認識としては地面や床面に手足が接地・固定している状態下での荷重運動がCKCです。

スクワットや立位での荷重練習等がCKCにあたります。

OKC(開放性運動連鎖)とCKC(閉鎖性運動連鎖)の違い

OKCとCKCのメリット・デメリットを以下に記載します。

OKCのメリット

OKCの1番のメリットと言っても過言でないのが単一筋に対して負荷の調整を行いつつアプローチが可能な点です。

具体的には、CKCより運動負荷を高め、高負荷低頻度で筋力増強練習が行える点が優れています。

例えばトレンデレンブルグ歩行を認めた場合、主要因は中殿筋の筋力低下・筋出力低下であることが多いです。

中殿筋単一の筋力増強練習だけで考えるとOKCで高負荷に行うことで効率的に行えます。

またCKCより運動負荷量を下げ、低負荷で筋力増強練習を行うことで筋力維持・筋委縮の予防が図れる点も優れています。

例えば変形性膝関節症で関節包内に炎症を認める場合、立位関連動作での筋力増強練習では関節摩耗を増大させ炎症を増悪させる可能性があります。

OKC運動であるパテラセッティングを行うことで炎症を増悪させることなく内側広筋の筋委縮予防が図れます。

パテラセッティングを効果的に行う方法はこちらです 。

このように単一筋の負荷量を調整しつつ筋力増強、筋委縮予防を図れる点がメリットです。

OKCのデメリット

OKCのデメリットはシンプルに日常生活動作に沿った動作練習が行いにくい点です。

日常生活動作は立位で行う内容が多いです。

同時にリハビリ対象者が介助を要する動作も立位関連動作が多い事実があります。

日常生活動作を阻害する一要因に筋力低下があり、是正する運動としてOKCを用いることは選択肢として誤っていないと思います。

しかし日常生活動作の介助量軽減を図るには、運動学習を取り入れた動作練習が必須となります。

動作練習の遂行という点では単一プログラムが多いOKCの運動のみでは賄いきれず、CKCの運動が必要となります。

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CKCのメリット

CKCのメリットは目標とする動作に近い動作で多関節の筋肉にアプローチ可能な点が優れています。

日常生活動作は多関節の筋肉が協調し成立します。

多関節の筋肉の協調性を高め体の使い方を学習するためには動作練習が必要です。

CKCの運動を行う事で筋力増強、バランス能力向上、協調性の向上等、複数の効果を得ることが可能です。

例えば起立動作の着座にて臀部の落下速度を制御できない場合、OKC運動で大殿筋や大腿四頭筋の筋力増強を図るのみでは改善しません。

理由としては動作に関与する筋の筋出力を向上させ筋収縮を行うタイミング、協調性の向上を図る必要があるためです。

そのためには着座に近い動作、スクワットで動作練習し協調性を向上させる方法が望ましいと考えます。

このように目標とする動作に近い動作で多関節の筋肉にアプローチ可能な点がCKCのメリットです。

CKCのデメリット

CKCは多関節の運動であるため代償動作が生じやすい点がデメリットです。

セラピストが口頭や徒手で代償動作を是正し行う必要があります。

OKCと異なりCKCを自主練習として昇華する場合は代償動作の出現有無に十分注意してください。

臨床上のOKC(開放性運動連鎖)とCKC(閉鎖性運動連鎖)使い分け

リハビリ対象者の個別性と有している疾患の特性の影響が大きいため、臨床上におけるOKCとCKCの割合時間をこの場で明言することは困難です。

変形性疾患などで炎症症状が生じており、CKC下での運動では炎症が増悪する場合はOKCで運動負荷量を調節し筋委縮を予防しつつ炎症を緩和・消失させることが第一優先となります。

変形性膝関節症に対するリハビリの詳細はこちらです 。

一方で筋の張力や筋力を有しているのも関わらず動作が遂行できない場合、多関節の運動において各筋の筋出力発揮が遅延し遂行できない可能性があります。

この場合はCKCの運動プログラムを中心に動作練習を実施したほうが効率的にリハビリを展開することが可能です。

リハビリ時間は限られているため、炎症性疾患などを有しておらず単純に筋力増強目的でOKCの練習を行う場合は自主練習に昇華させることも重要です。

リハビリ対象者が1人で行える練習は実施して頂きつつ、セラピストはリハビリ対象者が1人で行えない練習に時間を割くべきです。

まとめ

OKCとCKCの概要と相違点(違い)を中心に記載しました。効率的にリハビリを行う上でCKCとOKCの知識は必須です。

リハビリ介入時間・期間が限られていることを念頭に置きCKCとOKCの時間配分を個別に考えていきましょう。

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