筋肉が短縮位や伸張位で保持されると痛みが生じる理由とは?

筋肉は過緊張による短縮位や、持続伸張で伸張位に保持されても痛みが出現します。

いずれも筋虚血状態による血行障害による理由が大きいですが、筋虚血状態に陥る機序が異なります。

今回は僧帽筋・大小菱形筋の肩こりを例にその理由について述べていきます。

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過緊張による筋短縮で疼痛が生じる理由

筋肉が過緊張に陥ると、筋内圧が上昇し筋虚血状態に陥り細胞への酸素供給量が不足します。

そうなると強力な発痛物質であるブラジキニンが産生・拡散し侵害受容器の興奮度が高まることで疼痛が発生します。

過緊張による筋短縮で生じる疼痛の代表例として僧帽筋上部繊維の過緊張による肩こり(頸肩腕症候群)が挙げられます

僧帽筋上部繊維は頭部前方突出姿勢下で頭頚部伸展位を保持することで持続的な収縮を強いられ過緊張・筋短縮が生じます。

一方、僧帽筋中部・下部繊維の筋出力低下・筋力低下は、肩甲骨を外転させ胸椎過後弯の姿勢を形成する一機序です。

胸椎過後弯の運動連鎖で頭部前方突出姿勢が生じます。

頭部前方突出姿勢により上述した機序で僧帽筋上部繊維の過緊張・短縮が生じます。


筋が持続伸張位で保持されると疼痛が生じる理由

筋肉が伸張位で保持されると、筋内血管が筋繊維に圧迫され筋虚血状態が生じます。

その結果、上述したように、細胞への酸素供給量が不足しブラジキニンが産生・拡散。侵害受容器の興奮度が高まることで疼痛が発生します。

筋が持続伸張位で保持されて生じる疼痛の代表例として大・小菱形筋の持続伸張による肩こりが挙げられます。同じ肩こりでも僧帽筋の肩こりとは機序が異なります。

肩甲骨が外転位で保持された結果、大・小菱形筋が持続的に外転方向へ牽引された状態で保持され慢性的な筋虚血状態に陥ることが機序です。

大・小菱形筋は肩甲骨に付着します。その大・小菱形筋の収縮・弛緩が作用しないと肩甲骨の可動域制限が生じ肩甲骨に付着している他の筋肉の過緊張を誘発する要因となります。


まとめ

筋肉が過緊張でも持続伸張でも痛みが生じる理由について記載しました。

筋の過緊張では筋内圧が上昇することで筋虚血が生じ、筋の持続伸長では筋内血管が筋繊維に圧迫されることで筋虚血が生じます。

いずれの機序でも筋虚血が生じると発痛物質であるブラジキニンが産生・拡散され疼痛が出現します。

筋が伸張位で保持されても疼痛が生じるということが特にお伝えしたかった内容です。

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