リハビリの筋トレで筋肥大に必要な食事,負荷量と回数設定

リハビリの主軸アプローチの1つに筋力増強練習、いわゆる筋トレがあります。

筋肥大を目的とする筋トレの場合、負荷量や回数を調節する必要があります。

今回は、リハビリの筋トレで筋肥大させるのに必要な食事、負荷量と回数設定に関して記載します。

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筋肥大とは?メカニズムと超回復に関して

筋肥大とは名前通り、筋繊維が肥大化することをさします。

筋肥大は白筋繊維(速筋繊維)のみ生じます。

筋肥大のカギを握るのが、筋繊維を修復する筋サテライト細胞です。

筋サテライト細胞は筋繊維内が低酸素状態に陥ると活性化します。

筋繊維内を低酸素状態にする手法の1つとして筋トレにより筋内圧を上昇させる方法が挙げられます。

筋繊維内が低酸素状態に陥ると筋サテライト細胞は細胞分裂します。

細胞分裂した筋サテライト細胞がいくつか集結したものを筋管といいます。

筋管は成熟すると筋繊維となり、筋繊維の補修が完了します。

この際、前回の低酸素状態が生じた同負荷がこの先生じても、耐えられるように筋繊維は太くなって補修されます。

この補修を超回復といい終了するまで48時間~72時間かかるといわれています。

超回復によって筋繊維は肥大化します。

筋繊維内を低酸素状態にする筋トレには以下の2つの方法があります。

・高負荷低頻度の筋トレ

・中負荷低頻度の筋トレ(スロートレーニング)

まずは高負荷低頻度の筋トレ方法で筋肥大させる方法に関して記載します。

高負荷低頻度の筋トレで筋肥大させる方法

上述したように筋肥大を生じさせるには筋内圧を上昇させ筋繊維内を低酸素状態にする必要があります。

筋内圧を上昇させるため、負荷は必然的に高くなります。

高負荷での運動を多く反復することは難しいので、回数は低頻度となります。

具体的に筋トレで筋肥大を生じさせる頻度と回数は、

1RM(1回しか運動を行えない負荷量)の約80%の負荷で10回程度、反復運動することが効果的とされています。

補修の超回復(終了するまで48時間~72時間)終了後に再び高負荷低頻度の筋トレを行い筋肥大を図ります。

この筋肥大を増大させる高負荷低頻度の原則はあらゆる運動に適応されます。

例えば大腿四頭筋をレッグプレスで筋トレする場合や上腕二頭筋をダンベルで筋トレする場合などです。

高負荷低頻度の筋トレは筋肉痛が生じやすい

高負荷低頻度の筋トレにより超回復が生じ筋繊維は肥大化します。

しかし高負荷の筋トレは筋繊維が微細に損傷されるため、筋肉痛が付随する可能性が大いにあります。

筋肉痛自体は悪い痛みではないですが、リハビリの主対象者は高齢者です。

高齢者は筋肉痛により一時的にパフォーマンスが低下する可能性が高いです。

そしてパフォーマンスの低下は転倒を生じさせる要因となります。

そのため高齢者を対象とした筋トレは、負荷を軽くして筋肉痛を生じさせることなく筋肥大をおこす方法が望ましいです。

低~中負荷低頻度で筋肥大を生じさせる方法が、石井直方教授が提唱するスロートレーニングです。

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スロートレーニングで筋肥大させる方法

スロートレーニング(スロトレ)は持続的な筋収縮により筋内圧を上昇させ筋繊維内を低酸素状態にする方法です。

持続的な筋収縮を生じさせるため1つの動作を約3秒かけてスローに行います。

スクワットを例にとると3秒かけて腰をゆっくりおろし、3秒かけて膝をゆっくり伸ばします。

持続的な筋収縮がポイントのため、スクワットでは膝関節完全伸展位まで膝は伸ばしません。

この負荷量で5~10回程度、反復運動することが効果的とされています。

負荷量が低い場合は1度の運動で行う回数ではなくセット数(最大10回を1セット)を増大します。

補修の超回復(終了するまで48時間~72時間)終了後に再びスロートレーニングを実施します。

徐々に運動負荷を高めることで筋肉痛を抑制しつつ筋肥大が図れます。

スロートレーニングの留意点

仮にスロトレでの筋肥大をパフォーマンス改善目的で実施する場合、1つのポイントとして、筋肥大の効果が動作に反映できているか評価する必要があります。

例えば立位関連動作において膝関節は伸展-5度から0度までのコントロールの獲得が1つのポイントとなる場合が多いです。

スクワットのスロトレを例に見てみるとスロトレは特性上、膝完全伸展までの動作は行いません。

そのためスロトレによる筋肥大が-5度から0度までの膝のコントロールに結びついているか確認する必要があります。

上述した例は一例ですし、もちろん実施目的にも左右されますが留意すべき点だとは思います。

筋肥大のため筋トレ後の食事ではタンパク質を摂取

筋肉は水分とタンパク質で構成されています。

そのため筋肥大を効果的に行うためには食事でタンパク質を摂取する必要があります。

筋トレ後、1時間以内にタンパク質を摂取すると効果的です(ゴールデンタイム)。

実は1日のタンパク質の摂取量は高齢者でも若年者とほぼ同等量の摂取(体重1kgに対し1g)が推奨されています。

健常者よりも食事摂取量が乏しい高齢者は、1日必要量のタンパク質の摂取自体が不足していることが大半です。

最近ではリハタイムゼリーなど、少量で手軽にタンパク質を摂取できる栄養補助食品もあります。

食事摂取量が乏しい場合、こういった食品も有効活用しつつ可能な限りタンパク質を摂取することが望ましいです。

まとめ

リハビリの筋トレで筋肥大させるのに必要な負荷量と回数設定に関して記載しました。

高齢者への筋肥大方法は、タンパク質摂取を併用したスロートレーニングがおすすめです。

スロートレーニングはやり方を覚えれば自主練習にも昇華しやすいため時間対効果が非常に高いアプローチ方法といえます。

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